新・伊野孝行のブログ

2019.11.26

百人一首の現代“画”訳

第99回オール讀物新人賞受賞作、由原かのんさんの「首侍」の挿絵を描きました。たいへん面白く読みました。本格的であり、かわいらしさもあって、自然に選ばせたタッチがこれであります。


さ、今日は忙しいので新しい報告は以上で終わり。

ただいま、人形町vison’sでは「百人一首って」展開催中です。百枚の絵になった百人一首、まだ見ていない人がいるだなんて、なんと嘆かわしいことでしょう。

誰しもが一度は音に聞き、札を見て、カルタをとったことのある百人一首。もっともポピュラーな古典と言えましょう。
「え〜、百人一首って…暗唱できる歌もないし、歌の意味もわからないよ」なんて気にすることはありません。私も、自分の担当したもの以外はほぼあやしいですから。暗唱できる歌なんて5つもないな。
でも、そんなこと一切鑑賞の妨げになりません。歌人、天野慶さんの現代語訳もあるし、それぞれ描いた人のコメントもついている。何よりご覧になれば、歌も絵もスーッと自分の中に入ってくることにお気づきになるでしょう。知らぬうちに血と骨に混じっているもの、それが古典というものです。
古典である百人一首に、新しい趣向を盛る。百人一首の「現代画訳」を見逃すなんて、罪ぞつもりて淵となりぬる、です。
脅しているわけではありません。正直、今までの人形町vison’sシリーズの中でも一番うまくいった企画、展覧会になっているのではないでしょうか。次はうまくいくとは限りませんので、その意味でもお見逃しなく。















「百人一首って」展はこちらで開催中!