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伊野孝行のブログ

『おしらさま』

イラストレーションの仕事は出されたお題に対する「答え」であるが、自分にしか答えられない「答え」になっているといい。いいんだけど、テーマの中でやる仕事なので、ストライクゾーンを出ないように、コントロールを効かせなければならないのである。

でも、エポックメイキングな仕事は思いっきりストライクゾーンをぶっちぎって、新たなストライクゾーンを作るくらいの気持ちがないとできない。

そんなチャンスはなかなか来ない。だが、この仕事はまさに”それ”だった。

もうそろそろ汐文社から発売になる「京極夏彦のえほん遠野物語」シリーズの6冊目『おしらさま』だ。

既刊の5冊を見るとみんな自由に描いている。京極先生も絵描きさんにおまかせって感じみたい。

絵本が難しいのは、子どもに向けて作らなければいけないところだ。でもこのシリーズは子どもに限らずいろんな世代に向けている。それもこれも人気作家の京極夏彦先生だからできる「遊び」かもしれない。

唯一出されたお題は「怖い絵本」であることだ。

さあ、その怖いってことが自分にはちょっと難しかった。今回は笑いは封印したつもりだったんだけど、なぜか浮き出てしまう。どうしてなんだろう。たけしの映画のように、恐怖と笑いは相性の良いものではあるらしいんだけど……。でもどうだったかな。絵のタッチもいろいろ混在させているし、怖がらせてるのか笑わせてるのか、いったい読んだ人はどんな気分になるのだろう。やや破綻しているのではないか心配だ。エポックメイキングな仕事には……あ〜、いや、ちょっと冒頭で風呂敷広げすぎたかなぁ……ま、そういうチャンスの仕事だったってことですよ。審判を下せるのは絵本『おしらさま』をお買い上げくださった方だけです。立ち読みだけの人は私にキツいことは言わないでね。いつもは描かないタイプの女性。ベニヤ板にアクリル絵の具で描いてます。この娘は馬と結婚するのです。怪奇ものの挿絵みたいな感じにしたかったのですが……おお、娘と馬はどうなったのだ!こんな絵も描きました。これはどういう場面でしょう。さ、見開きで絵を見せていると全部のせちゃいそうなので、あとは、トリミングした部分を載せましょう。説明もなしです。

まあ、こんな感じでなんすが、面白そうだと思われたら、ぜひ買ってやってください。

こちらのサイトでは、試し読みや、他の遠野物語シリーズがご覧いただけます。

京極夏彦のえほん遠野物語

どうぞみなさまなにとぞよろしくお願いします。

ペコリ。ペコリ。