伊野孝行のブログ

わたしと街の物語(開催中)

秋本番。一年を通してもっとも好きな季節である。真夏の猛暑日は近所のスーパーに行くだけでも、シンドイ。生き物にとって温度は生死に関わる条件であり、事実、熱中症で亡くなる方は大勢いるのである。今こそが、活発に行動してなおかつ快感を得られる時期である。さぁ、《伊野孝行×大河原健太 わたしと街の物語 神保町とロンドン》を見に出かけよう!23日初日。オープニングパーティーでにぎわう会場。当然のことながらほぼ知り合い。挨拶する大河原健太氏。「矢沢はさぁ…」と言ってそうな横顔の雰囲気が、この写真にはある。有名人と写真をとるときは腰をかがめて小者感を出すべし。古いつきあいの友人(おもに遠藤賢司ファンで構成されている)たちと。横からピースサインを出そうとするタイポグラフィの巨人。二次会で大河原君に説教されているのだろうか。神妙な顔つき。ナウなヤングに人気の大河原健太作品。伊野孝行作「イラストレーター残酷物語すごろく」に我が人生を重ねあわせて見入る中年男性。伊野孝行作「コーヒーボーイの日記帳」を笑いをこらえながら読みふける、小澤征悦に極似の中年男性(田嶋健さん)。いつも心にあたたかい太陽をもつ詩人、ロックンイラストレーターの小林ヒロアキさんも、大枚をはたいて新幹線で来てくれた。27日は関川夏央さん大竹昭子さんをゲストにむかえてのトークショウ!満員御礼。芸術家は才能で生きていると思ったら大間違いで、義理と人情によって生かされているのだ、とあらためて思わざるをえない。来てくださったみなさまありがとう!恩に着ます。背骨があしらわれたTシャツは、さきほど横からピースサインを出していたタイポグラフィの巨人、小宮山博史先生である。小宮山先生の発案でこのギャラリーのイラストレーター企画展は出発したのであった。会場は5分に一回爆笑の渦につつまれた。関川夏央さんによるロンドン時代の夏目漱石の話、大竹昭子さんによるニコラ・ブーヴィエが書いたの30年代の神保町の話など、タメになるお話をしてくださった。イラストレーションとアートは違うのか?エッセイと小説は違うのか?…答えは会場に来た人にしかわからないが、芸術の本質はすべて同じであることが判明した芸術の秋ではなかったか…。お客様の中に内田春菊さんがおられ(もちろん関川さんのトークを聞きに来られた)トークショーを聞きながら描いたスケッチを見せていただく。おもわず写メをとらせてもらう。期間中はお菓子などの差し入れを頂くこともある。箱詰めのクッキーの間に黒い紙でできた緩衝材があったので、カツラがわりに遊ぶ。いや〜、展示期間中というのは気が張りつめていて、ただぼ〜っと会場にいてもクタクタに疲れるのである。誰も来ないとよけいに疲れが出るのである。こんなことでもしないと気分転換ができないよ…。みなさん来てね!10月3日までやってます!

Vision’s presents The Illustrator’s Gallery Vol.3 わたしと街の物語その1 伊野孝行+大河原健太「神保町とロンドン」