伊野孝行のブログ

昔話法廷「赤ずきん」裁判

先週、先々週と2週も続けてブログの更新をサボってしまった。一応、夏休みということでサボったのだが、僕自身に夏休みがあったわけではなかった。

唯一の夏休みがブログを休むということ。

なんて味気ないことだろう。今年の夏は本業(しがないイラスト仕事)以外のことで何かと忙しくて……。
しかし、振り返れば僕の人生は、前半がほぼ夏休みだったようなものだし、あと10年も経てば人生の冬休みが早々とやってくるかもしれないので、今、やることがあるのは悪いことじゃない。
でも、一息ついて、畳の上に寝転んだときには「ああ、この姿勢こそ自分本来の姿だ」と思う。つねに寝転んでいたい。
ここ4年、毎年蒸し暑くなってくると始まる仕事がEテレの「昔話法廷」だ。当初は2年で終わりだと聞いていたが、去年もう1年伸びて3年目に突入。去年で正真正銘、最後のはずだったが、今年もまたやるという。今年こそ最後だというが本当なのだろうか。こうなったら来年はぜひウソつき少年が主人公の「オオカミ少年」をやって欲しい。
今年は「赤ずきん」と「ブレーメンの音楽隊」だった。今週は「赤ずきん」の絵を載せよう。
この仕事は最近の自分にはめずらしく、全編ほぼアナログで、紙に絵の具で描いている。色もだいたい固有色に基づいているし、描写も特にこれといった工夫もなく描いている感じなのだが、20代の頃(必死に自分なりのスタイルを探していた頃)の僕が見たらなんと言うだろうか。絵の説得力において何が重要か、わかってきたようで、いまだにわかっていない。
先週の火曜は京都に行っていた。日帰りだった。そのせいでブログもお休みしたのだった。京都へは雑誌の対談と、新聞社の取材、クラウドファンディグの取材のために行った。朝、東京駅に早く着いたので、朝ごはんに鯛茶漬けを食べて、さらにコーヒーとチョコクロワッサンも食べたので、お腹がいっぱいであったが、雑誌の編集の方がお昼ご飯用にミックスサンドを買ってくれた。新幹線の車中で食べないまま、カバンに入れておいた。
京都の大徳寺で仕事をしている間も、サンドイッチはカバンの中に入ったままだった。京都は本当に暑い。蒸し器の中にいるようだ。体の外側よりも内側のTシャツの中に、汗が流れる。用事をすべて終えて夕方、大徳寺から北大路の駅へ歩いている時に、ミックスサンドが気になってきた。この暑さでもういたんでいるのではないだろうか。京都駅で何か美味しいものを食べたいが、かと言って、ミックスサンドを捨ててしまうのは気が咎める。そして何よりお腹が減ってきた。朝ごはん以降、口にしたものといえば、お寺で出された羊羹一切れだけだった。ミックスサンドの消費期限が限界に達し、そろそろ腐ってしまうような気がしてならない。僕は歩きながら、ミックスサンドを食べ出した。よかった。まだ腐ってはいないようだ。腹が減っているのでうまい。しかし、京都まで来て、行儀悪く、なんで歩きながらサンドイッチを食べているんだろう。この場合、どういう選択が正しかったのだろうか。
はい、この時の朝日新聞の取材がネットにあがっております。よろしければご覧ください。