伊野孝行のブログ

スタイルについて

ひとつのスタイルを貫く人、いくつものスタイルを探る人、どちらが絵に対して真面目であるかはいちがいに言えない。もちろん、僕は後者のタイプである。理由は大きく二つあって、一つはスタイルを崩して描くと凄くヘタクソな絵になってしまう。スタイルは勝利の方程式だが、それ以外の方法では絵が描けないとなると、一体、自分は絵がわかっていたのだろうか?いい気になってたんじゃないだろうか?と自分の才能にまで疑わしくなる。それで他の道も行かなければならないと思う。

もう一つは、自分で描ける絵やその世界は、限られている。でも自分が好きな絵というのはもっと幅広い。そこから刺激を受けたら、自分もああいう風に描いてみたいと思うのは当然だからやってみる。それでスタイルが増えていくわけだ。

「器用貧乏」とは自分から最も遠い言葉だと思ってるが、そう言われたこともある。でも絶対違うから!