伊野孝行のブログ

ワガママでなければ

さ、今週はちゃんと更新するぞ、と思って何日か前に下書きをしたはずなんだけど、メールボックス(いつもメールソフトで下書きしてる)を探しても見当たらない。

カックンショック!

大量に絵を描く仕事は一段落つき、いまは平常運転なのだけど、昨日はあることで心がずっと緊張していて、あまり眠れず、また一からブログの文章をひねるのがとても億劫だ。
それでも今朝は近所のおじさんと一緒にランニングもしたし、走る道すがらオオゼキ松原店(新しく建て直すために長らく工事中で、シートに覆われていた)がついのその全貌を表しているのを見たとき、かたまっていた心が一瞬弾んだ。スーパーの中で一番好きなスーパーオオゼキ。新しいオオゼキは深みのある煉瓦色だった。
10年続けたブログを5週間サボったわけだが(実際には更新はし続けているけど)、サボりぐせがついた今、5週間前の自分を尊敬しはじめている。そんなに毎週何を言うことがあったのだろうか。5週間前のブログからしばらく遡ると、1月の記事はやけに長い。これは1月がわりかしヒマだったからだ。
人生の畑はヒマなときにほどよく耕せるのである。我ヒマを愛す。ヒマに勝る至福の時間なし。
はい。いきなりなんだけど、まだブログで紹介していなかったブックカバーの仕事を。
ズッコケ三人組シリーズでおなじみの、那須正幹さんの『ばけばけ』(ポプラ社刊)という本です。髪の毛がうまく描けてませんか?そんなことない?
実はこの髪の毛、描いてるんじゃなくて消してるんです。鉛筆で黒く塗りつぶしたところを消しゴムの角でスーッと。たまたま思いついた技法だけど、これから使うことあるかな?
僕はいろんなタッチで描いてますが、それは一つのスタイルでやることに飽きちゃうからだし、スタイルを作ることや維持することが絵を描く目的ではないからだし、イラストレーターは色々描けた方がアプローチの仕方も増えるからだし、だし、だし、なんだけど、あまりに器用に描いた絵って、なんか物足りないんですよね。
絵はワガママであった方が魅力的だと思う。ワガママ言ってない絵はつまんないなって最近思うなー。ワガママな絵ってなんでしょうね。
『ばけばけ』の絵はワガママ言ってるんだろうか。技法を一つ発明したことで、描くときの新鮮さはあった。
絵のワガママっていうのは結局……とここからどうやって理屈を展開していこうかと思ったが、今日はリハビリということで、ここで終わりにしよう。
目標!
来週もちゃんと更新すること。
ではまた!