「Number」の読者おたより兼編集後記のページで4回連続で仕事しておりました。「4回とも違うタッチで描きます」と言ってしまったので、無理矢理、意地になって毎回変えて描いてみました。ここのページは自由にやっていいのですが、一応その号の特集には触れてほしい、とのことでした。3回目のときは日本サッカーの新世代特集でした。それでこんなのにしました。
え?誰だかわからない?こりゃ似てないから、わからないのも無理ないか…。香川選手です…。今年は古事記編纂1300年ということで「因幡の白ウサギ」にしてみましたが、髪型がオオクニヌシのままだから余計似ていないですね(いや、これは言い訳だ…)さ、気を取り直してラスト4回目いってみましょう〜。この号の特集は「最強投手進化論」だったのでずばりこういう絵にしてみました。
誌面には野茂か桑田のインタビューもあるのでどちらかを描こうかなとも思いましたが、香川選手の二の舞になって、また似ていないと恥すかしいのでやめときました。
言わせろ!ナンバー前編はこちらです。
それとしつこいですが画集「画家の肖像」も発売中〜!ハモニカブックスのサイトからか、トムズボックス、ポポタム、タンバリンギャラリーなどのお店でも買えます。(いまのところお店はその3カ所だけ…。どこか置いてくれるところないかしら)ハモニカブックス刊「画家の肖像」
今日5/22は東京スカイツリーの開業日で、昨日は世紀の天体ショー金環日食の日、そして一昨日は旭天鵬の優勝、といろいろなことがある毎日だが、もちろん個人的には旭天鵬の優勝にいちばんこころが踊った。といっても悲願の優勝という雰囲気はまったくなく「人生って…不思議なもんだなぁ」という感慨にひたらしてくれた。本人も自分が優勝するなんておもってもみなかったということだから、あの涙はほかの優勝力士のながす涙とはひと味ちがう。37歳で体にどこも悪いところがない、というのは力士として驚きだが、「鉄人」というイメージからもほど遠く、なによりもあの曽我ひとみさんに似た顔が愛くるしい。今は帰化して太田勝という名だが、モンゴル人名はニャムジャム・ツベクニャムというこれまたかわいらしい響きの名前だった。わたしはずっとまえから旭天鵬は曽我ひとみさんに似ている、と言いつづけてきたが肝心の旭天鵬を知らない人が多かったのである。
NHKで「登れなくても楽しめる!東京スカイツリー」という番組が放送されて、そのホームページに絵を描いた。「登れなくても楽しめる!東京スカイツリー」番組サイトはココ!
番組自体はもう放送終了しています。ビクビクッとした動きがかわいいでしょ?
ちなみにスカイツリーの立ってるあたりというのは古今亭志ん生が住んでた「なめくじ長屋」のあったとこらしい。
それはさておき伊野孝行作品集「画家の肖像」発売中!
双葉文庫の新刊、七海壮太郎さんの書き下ろし時代小説「引越し侍 内藤三左 門出の凶刀」のカバーイラストレーションを描きました。アップしたサイズがデカイですけど文庫本です。シリーズで3冊続けて出ます。デザインは長田年伸さんです。編集の湯口真希さんは、勝新太郎の担当をしていたこともあるという羨ましい経歴の持ち主でもあります。
さて、個展に来て下さった皆様、ほんとうにありがとうございました。深く感謝いたします。本を買って下さったみなさま、おてんとさんを拝むような気持ちで心のなかで手をあわせております。絵を買って下さったみなさま、ただひたすらに恐れ入っております。山本夏彦さんの本にだったか、芸術家は義理と人情で生かされている、というような事が書いてありました。それが頭をよぎります。良い作品を作らねばならないのはもちろんのことですが、人情なくしてはなにごとも始まらないのです。というわけで、みなさんの一票をうけとりました私は次に見にきてくださった時にもけっして期待を裏切らないように、また少しづつ仕込みを始めていきます。
そう……人情に支えられていると申しましたが、1週間という短い期間、それぞれにお忙しい身、「行ってあげたかったのに、行けなくてゴメンネ、伊野君」と、もしお思いの方がいらっしゃいましたらハモニカブックス刊の「画家の肖像」はいかがでしょう?……でへでへ。伊野孝行渾身の作品集「画家の肖像」はここでも買える!
只今、タンバリンギャラリーで個展開催中。タンバリンギャラリーが他のギャラリーと違うのは、運営しているのがおじさま達であるということ。おじさま達は本業が船のプロダクトデザイナーであったり、オモチャのデザイナーであったり、イラストレーターであったり、編集者であったりという具合で、その本業の才能をギャラリーにも活かしてくれていいます。そのおじさま達の一人、マガジンハウスでブルータスなどの編集をされてた糟谷さんが個展のレポートをブログにあげてくれました。それを読んで「うまい!」「さすが!」と思ってしまいました。これを読んだら見にきたくなるでしょ?タンバリンギャラリーのブログ「伊野孝行 画家の肖像2」
5/8(火)〜13(日)までタンバリンギャラリーで「画家の肖像2」やってます。画集も出ます〜。いろんな画家がお待ちしています。どうぞよろしくおねがいいたします。(画像はクリックすると拡大されます)
今日は、5/8〜13まで開催される私の個展「画家の肖像2」のお知らせをさせてください(毎週しつこくやっていますが)。
2010年の年末に「リトルモア地下」で「画家の肖像」という展覧会をしました。今回はそのpart2というわけです。実はその2010年の「画家の肖像」を開催したときに「この展覧会を本にしたい!」という奇特な方(吉田宏子さん)があらわれ、このたび、ようやく本が発売されるので(今、印刷所で刷ってるところ)発売記念の個展でもあります。新作も30点ほど描きました。作品集には2010〜2012年の間に描いた画家たちの肖像画が納められています。64pでフルカラー。A4変形。こちらが画集の表紙と扉です(デザインは日下潤一さんとBGRAPHIXのみなさん)。
さてこの本の解説を南伸坊さんにあつかましくもお願いしたのですが、書いていただいた原稿を拝読して私も、吉田さんも「なるほど!我々はこういう本を作っていたのだ!」と強くヒザを打ったのであります。本人たちが何を言っている?…というおそまつな話でありますが。解説から一部引用させていただきますと…自分で引用なんてして、厚顔無恥そのものですが…。
この画集は伊野さんの個展をもとにしているのだが、展覧会とはまたちがったおもしろさが本の形になって、たちあがってきた。「絵による絵画論」。これはもう、ひとつのジャンルができあがったというべきだろう。/中略/アイデアを思いついて、それを絵にしているだけじゃない。描きながら考えて、描きながら論をすすめている、つまり絵による「絵画論」なのだ。時々、文章が入っている。私はこの文章がある故に「絵画論」といっているわけではない。
…とつづく解説をよんで一番「解説」されたののは何をかくそうこの私でありました。「そうか!この本でやろうとしていることは『絵による絵画論』だったのだ!」と。自分でも、今までのパロディとかではやってないことがしたかったのです。パロディというジャンルは嫌いな面もありまして、そこでなんとか新境地をひらけないものかと考えていました。では一体「絵による絵画論」とはどういうことなのか?ハイ、それは展覧会を見にきて、本を読んでのおたのしみ〜、ということでヨロピク!
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