「イッツコムマガジン」で連載中の「泉麻人のロケ地探偵」、先月は「ザ・ガードマン」だった。65年に始まって71年に終了したこのドラマを71年生まれの僕が知る由もないが、テーマ曲だけはすぐにでも口ずさめる。「驕るなよ 悪の影 息の根は止めてやる」2番の歌いだしは「美しく隠れても 化けの皮 剥いでやる」だ。何故かというと、僕の大好きな遠藤賢司のアルバム「宇宙防衛軍」にカバーされて収録されていたからだ。このレコードだって80年発売だからリアルタイムで聴いてたわけではなくて、高校生のときにCDで再発されたのを聴いたのだが。今回、何本かドラマを観たがテーマ曲には歌詞がなかった!ちょいと調べたところによると、エンケン(遠藤賢司)も歌詞がないので自分で作ろうかと思ってたところ、昔の「明星」か「平凡」だかの歌本みたいなものを見たら歌詞が載っていたので、いい歌詞だったのでそのまま歌った、ということらしい。
女性を尾行するガードマン達は川津祐介と藤巻潤である。ちなみにガードマンとは文字通りガードマンのことで、ドラマのモデルとなっているのは日本警備保障(現・セコム)らしい。この当時はまだ発展途上の職業だったようだが、ドラマでは完全に警察より活躍している!この事件だって二人の日本を縦断する追跡によって解決をみたのである。ただのガードマンのおじさんなのに…。今回は原画の方も見てもらいたい、という思いがあるので載せちゃう。ちなみに虫眼鏡を持ってシャーロックホームズ風の格好をしている人は泉麻人さん。ま、似てませんけど。
読売ADの「ojo」(オッホと読みます)で隔月で連載している仕事を三つまとめて載せてみます。いつもはうちあけ話と称してこじつけの文章を書いてますが、急激に眠気が襲ってきたので、画像だけアップします。好評連載中、ムニャムニャ…。クリックすると画像はくっきり見えます…。ojo「通じ合うチカラ」はこちらから読めます



「ゼクシィ」東海版で仕事をした。東海出身だから東海版から仕事がきたのかと思ったが、特に関係はないようだった。ありがたや、ありがたや。内容は「お金で後悔、花嫁涙の証言33」という特集の絵。お札の人物を描く仕事だった。今回も似顔絵ということになりますね。樋口一葉なんかは写真によって、結構イメージもちがうが、とにかくお札の顔に似てればいいわけだ。一番難しかったのは福沢諭吉だった。でもちょっとおもしろく描けたのも福沢諭吉。一葉はお金さえあればもっと長生きして、傑作をもっともっと残せたかもしれないのにな〜。お札にするなんて誰が考えた意地悪だ?



「マンスリーよしもと」で似顔絵を描いた。似顔絵はほんとに難しい世界である。僕が憧れるのは、和田誠さん、峰岸達さん、南伸坊さん、二宮由希子さんといった方々で、なんというかグラフィックデザインな感じを似顔絵にも、かもし出している点が真似できない。描かれた人も喜ぶタイプの似顔絵でもある。写真をトレースしたみたいな似顔絵、特徴を誇張しすぎた似顔絵は好きではない。似てりゃいいってもんじゃないと思うけど、似てなきゃ話にならんのが似顔絵である。あー難しい。今回のは、我ながら似てる!と思うのですがどうでしょう?やっぱり憧れてた感じには描けなかったけど。上からジュニア、せいじ、草野仁、ケンコバです。敬称略。

日曜日の大相撲千秋楽は、またまた朝青龍にしてやられたね。白鵬も勝たなきゃ男がすたるから、是非勝たしてやりたかったけど。でも、こういうときに必ず勝つのが朝青龍。そしてガッツポーズもあえてやったと見た。相撲や歌舞伎は封建主義をしいているからこそ、未だにその世界が維持されている。昔からの決めごとは守らなければならない。深い意味など考えなくてもいい。いちいち疑問を抱けば崩壊してしまうだろう。僕は封建時代に生まれた物事が好きだ。
相撲道?神事?それが何なのか、どっちにしろ人間がこしらえたものだから根拠はあいまいなものにちがいない。それに従っていれば間違いがなく、伝統に裏打ちされた美しさ、説得力があるものだ。でも…だからといって、絶対それに屈しなければいけないのだろうか?人間がこしらえたものなのに、それに逆らっちゃいけないの?人間の自由意志、朝青龍のガッツポーズを見てそんなことを思った。
えー、枕が長くなりましたが、えー封建時代というものは、もの一つをとりましても、いちいち格式がありまして、門というのも、身分によって、こういう門にしなければいけない、なんてことが決められておりました。「野生時代」に連載中の「通りゃんせ」の挿絵から「長屋門」の場面です。門の両側が長屋になっておりまして、顔を出してるような武家奉公人が住んでおりました。たいした絵ではございませんが、あしからず。
気に入ってた絵なのに、なぜかホームページにはアップしてなかったシリーズ、第2作はこの絵だ!季節はずれの花見の絵ですが…。僕にしてはなんとなく絵本的な詩情のある作品だが、人物を細かく見ると、パンチパーマの人とか日本酒「新政」「剣菱」などが置いてある。これは初個展のときに描いたんだけど、売れた。絵を買ってもらうのも初めてで、何かうしろめたい感じがした。自分がイラストレーターだからか、絵を直接買ってもらうのは未だに気が引ける。いや、うれしいんですよ!買ってね!(クリックで大きくなります)